Drum School Woody Blog
リズム感は練習で整えられる1日10分からのドラム基礎
2026年9月2日更新・WOODY(兵庫・大阪・京都のドラム講師)
「自分にはリズム感がないんです」。レッスンでも、本当によく聞きます。でも、一度ずれたくらいで決めなくて大丈夫です。音を聴くこと、手を合わせること、次の拍を待つこと。この3つを分けると、練習する場所が見えてきます。ドラムセットがなくてもできます。
1. まず、三つに分けてみます
「リズム感」という一言では、どこで困っているのか分かりません。私はレッスンで、まず次の三つを別々に見ます。
- 音を聴く・同じ間隔で鳴る音をつかむ。
- 手を合わせる・聴こえた場所へ、自分の音を置く。
- 次の拍を待つ・鳴る前に、次の場所を感じておく。
この3つを別々に確かめると、「メトロノームは聴けるが手が合わない」「手は合うがクリックが消えると走る」など、つまずき方を具体的にできます。
2. 手拍子で試してみましょう
難しい機材は必要ありません。メトロノームと手拍子だけで、どこから始めるとよいかを確かめられます。
まずは、音を聴く
メトロノームを数秒聴いた後に止め、同じ速さだと思う手拍子を続けてみましょう。もう一度クリックを鳴らして、速くなったか、遅くなったかを確かめます。
次に、手を合わせる
まずはクリックに合わせて右手だけ、次に左手だけ、最後に両手交互で叩きます。速さは、クリックと自分の音の前後が聞き分けられるところから。
最後に、次の拍を待つ
クリックの回数を減らし、音がない間も同じ間隔で手拍子を続けます。最初は2拍に1回から。安定したら4拍に1回に広げましょう。
3. 「リズム感がない」より、よくあること
実際には、才能より練習の速さや順番でつまずいていることがよくあります。
- 最初のテンポが速すぎる。追いつくことだけで精いっぱいになっています。
- 手と足を一度に動かそうとしている。一つずつならできても、合わせた瞬間に分からなくなります。
- ずれた場所が自分では分からない。ここは誰かに一度見てもらうと、すっと解けることがあります。
これらは、練習を小さく分け、現在のずれ方を確かめることで取り組みやすくなります。
4. 一つずつ練習します
三つを同時にやる必要はありません。今いちばん難しいところを一つ選び、それが少し楽になってから次へ進みます。
同じ速さを覚える
メトロノームを数秒鳴らし、止めた後も同じ速さだと思う手拍子を続けてみましょう。もう一度クリックを鳴らして、速くなったか、遅くなったかをメモします。変化の出かたには個人差があります。
自分の音を重ねる
メトロノームに合わせて4分音符を叩き、安定したら8分音符、3連符、16分音符へ進みます。ただし速さを上げる前に、クリックと自分の音の前後が分かるテンポで繰り返してください。
音がない間も待つ
メトロノームを2拍ごと、4拍ごとに減らし、聴こえない拍も同じ間隔で続けられるか試してみましょう。難しい場合は、クリックを減らす前の段階に戻ります。
5. 1日10分から始める7ステップ
ドラムセットがなくても始められます。椅子に座って、太ももや練習パッドを、周囲の音量に配慮しながら叩いてみましょう。
- ステップ1(1分)・メトロノーム80 BPMで4分音符を両手で叩く。とにかくぴったり合わせる。
- ステップ2(1分)・同じ80 BPMで、右手だけ4分音符、左手だけ休む。
- ステップ3(1分)・左手だけ4分音符、右手だけ休む。
- ステップ4(2分)・8分音符を両手交互に叩く。R L R L R L R L。
- ステップ5(1分)・メトロノームを4拍ごとに1拍だけ鳴らす設定にして、残りの3拍を自分で埋める。
- ステップ6(2分)・好きな曲を1曲、太ももを叩きながら聴く。サビだけでも構わない。
- ステップ7(2分)・メトロノームを止めて、今日の練習で感じたことを声に出すか、1行だけメモする。「今日は80 BPMが遅く感じた」など、感覚を言葉にする。
練習は長さよりも、同じ条件で繰り返して前回と比べることが大切です。疲れる場合は時間を短くし、テンポも下げます。変化の現れ方には個人差があります。
6. レッスンでは、リズムだけを見ません
ここで紹介した練習は、私がレッスンで見ている三つのこと(リズム・身体・音楽性)のうち、リズムの部分です。
実際のレッスンでは、リズム軸と並行して「身体軸(力み・関節の使い方)」と「音楽軸(曲の解釈・抑揚)」も扱います。ただし一度に意識する要素は、今の課題に合わせて絞ります。
詳しい指導理論は3軸メソッドの解説記事を、初心者の方はドラム初心者が最初にやる5つのことを、大人から始める方は大人になってからドラムを始めて、ちゃんと上達できるのかをあわせてご覧ください。
7. 「向いていない」で終わらせなくて大丈夫です
まずは、音を聴く、手を合わせる、次の拍を待つ。この三つに分けてみてください。どこで止まったか分かれば、次にやることも分かります。
体験では、簡単なクリック練習を一緒にやって、今いちばん練習しやすいところを探します。上手に見せる場ではないので、うまく合わなくても大丈夫です。
